2020
04.07

新型コロナウイルス:軽症者の自宅療養について

新型コロナウイルスでの医療崩壊回避の観点から、無症状者や軽症者の自宅療養を進めるらしい。懸念は、感染者は無症状者であっても感染力を有するらしいという点。自宅療養が始まった瞬間に、家族に感染が広がったりする事は避けなければならない。
厚労省は4月2日付「新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者へのフォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について」を発信しています。これをご紹介します。
同日付で厚労省から軽症者を宿泊施設で収容する場合についてのマニュアルも発表されました。参考までに本マニュアルで宿泊施設に求められている内容も(太字)で付記しています。
自宅と宿泊施設、確かに違いはありますが、感染リスクの点では共通点があるのではと素人ながら考えています。

まず原則は「自宅療養中は、外出することができません。自宅待機の解除については、2回連続で PCR 検査の結果が陰性になることが必要です。ただし、地域の医療体制の状況によっては、自宅療養を開始した日から 14 日間経過したときに、解除されることがありますので、具体的には、保健所にご確認ください。」というものです。
詳しく見ると以下のようになります。

<居住環境>
・患者専用の個室を確保することが望ましい。個室が確保できない場合は、同室内の全員がマスク(サージカルマスク等)を着用し、十分な換気を行う。
・患者の行動範囲は最小限とし、患者と接する人は十分な距離を保つ(1m以上→厚労省の“Social Distance”は今のところ2メートルのようですが、、、)。
・部屋の出入り時には、サージカルマスク等(宿泊施設では、手袋、サージカルマスク、目の防護具=フェイスシールド又はゴーグル、なければ目を覆う事の出来るシュノケーリンググマスク等でも可)を着用し、流水と石鹸又は擦式アルコール性消毒薬による手洗いを行う。
・患者専用の洗面所・トイレを確保することが望ましい。洗面所・トイレを共用する場合は、十分な清掃と換気を行う。
・リネン(タオル、シーツなど)、食器、歯ブラシなどの身の回りのものは共用しない。
・入浴は家族の中で最後に行う。(宿泊施設では、トイレ・入浴設備も含めて個室対応が望ましい
・外部からの不要不急な訪問者は受け入れない。

<同居者の感染管理>
・患者のケアは特定の人が担当する。基礎疾患がない健康な人が望ましい。
・患者とケア担当者が接触する際には、どちらもサージカルマスク等を着用する。
・口腔内、気道のケアの際、体液・汚物に触れる際、清掃・洗濯の際はサージカルマスク等、手袋、プラスティックエプロンやガウン(身体を覆うことができ、破棄できる物で代替可:例 カッパ等)を使用する。
・マスクの外側の面、眼や口などに手で触れないよう注意する。
・患者や汚物との接触後、清掃・洗濯の後は石鹸と流水で手を洗う。

<清掃>
・患者が触れるものの表面(ベッドサイド、テーブル、ドアノブなど)は家庭用除菌スプレーなどを用いて、一日一回以上清拭する。(宿泊施設では、通常の清掃に加えドアノブなど良く触る部分やトイレは1日一回以上、0.05-0.1%の次亜塩素酸ナトリウムで清拭し、消毒を行う事
・リネン、衣類等は通常の洗濯用洗剤で洗濯し、しっかりと乾燥させる。洗濯表示に記載されている上限の温度での洗濯、乾燥が望ましい。(宿泊施設では、体液で汚れていないリネンを取り扱う場合は、手袋とサージカルマスクを着け一般的な家庭用洗剤等で洗濯し完全に乾かす。体液で汚れたリネン等を取り扱う際は、手袋、長そでガウン、サージカルマスクをつけ、消毒 – 80度C以上の熱湯に10分間以上つける又は0.1%次亜塩素酸 – を行う。

なお、自宅療養のQ&Aでは軽症者について「宿泊療養と自宅療養のいずれの対応となるかは、軽症者等と同居している方の状況(特に高齢者と同居の場合 – 筆者注)や都道府県が用意する宿泊施設の受入可能人数、軽症者等ご本人の意向等を踏まえて、都道府県が調整することになります。」との事。

個人的には、感染者は軽症者であっても宿泊施設で対応するのが望ましいと思います。自宅療養において宿泊施設で求められるレベルの対応は難しいはずです。そうなると家庭内感染のリスクは否定できません。
また看護する家族は外出禁止ではありませんし、買い物等で外出する必要もあります。さらにそこから感染が広がる可能性もあります。注意しましょう。
そして皆で乗り越えて日常を取り戻しましょう。

以 上

注:筆者の拠点PMPでも新型コロナウイルスに関し、かなりの頻度でニュースレターを発信しています(https://www.pmp.co.jp/pmpnews/)。

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慶應大学経済学部を卒業(専攻は経済政策、恩師はカトカンで有名な加藤寛教授)。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入社し、人事企画部門他を経験。その後、米国ケミカル銀行(現JPモルガン・チェース銀行)の日本支店の副社長として銀行と証券人事部門を統括。米国マイクロソフト社の日本法人であるマイクロソフト株式会社の人事部門と総務部門の統括責任者を経て、PMPを創業。外国企業と日本企業双方に、グローバルな視点から人事労務のコンサルティング活動を行っている。
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