2021
02.05

海外渡航者の入国時の2週間隔離

PMPのオーストラリア人コンサルタントが家庭の事情でメルボルンに子供を帯同して一時帰国する事になりました。
オーストラリアの2週間隔離の体験レポートです。

– シドニー到着。
同じ便の乗客全員が空港から同じバスに乗せられ、隔離先のホテルに直行。
どこのホテルか、どんな部屋かも、到着するまではわからなかい。
とはいえ、単身者、カップル、ファミリーによって利用するホテルは違うようです。

– 子供帯同だったので、軍専用のコンドミニアム形式のホテルにチェックイン。
ベランダがあり、そこから庭や空を眺める事は許されるが、部屋からは一歩も出られない。
日に2回ほど、フロントから安否確認の連絡が入る。何でも、ドラッグ中毒者が隔離中に禁断症状となったケースや、メンタルをやられて壁に頭をぶつけて負傷等々、色々なインシデントがあるらしい。
食事は1日3食。部屋の外の廊下まで運ばれ、連絡を受け、廊下に誰もいない事を確認してピックアップする。
アルコールも含めてフロントに注文すると手配してくれるが、ワインはまとめ買いはできるが、1日1本というデリバリー制限。これもアルコール摂取過多によるトラブルを避けるため。
こんな毎日が2週間続く。

– 13日経過した時点で、医療従事者による健康確認。問題なければ、ナンバリング付きのリストバンドを渡される。これをつけていないと、シドニーからメルボルンまでの国内線に乗ることができない。

– 14日目、チェックアウトできると聞き、一安心。子供と一緒になぜか涙が止まらなかった。

因みに2週間の宿泊代や追加購入のワイン代等々はすべて個人負担です。
旅行者の場合は、必ず空港のそばの2週間の宿泊がセットの旅程となるという事です。

このように、ゼロコロナを目指すオーストラリアの感染予防は日本と比較すればかなりの違いがあります。

たまたま、1月末に、西オーストラリアの首都パースの帰国者滞在ホテルに勤務していた1名がコロナ感染しました。これもご紹介しましょう。
1月31日から2月5日までパースはロックダウン。その時の主な措置は以下のようなものです。

• エッセンシャルワーカー、それ以外では食料品・薬・その他必要品の買い物を除き、外出禁止
• 運動は居住地の近所にて、他の1名とだけ、1日1時間以内
• レストラン等飲食店はテイクアウトのみ営業可
• ジム・屋内スポーツ施設・映画館・カジノ・美容院・理髪店等、公園・屋外レクリエーション施設等の閉鎖
• 結婚式は不可
• 葬式の出席者は10名まで
• 学校は休校
• 自宅以外では常にマスクの着用義務

因みに、パースのコロナ感染者は1月22日から2月4日まで合計で17人です。

以    上

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鈴木雅一(すずきまさかず)

代表取締役・特定社会保険労務士ピー・エム・ピー株式会社
慶應大学経済学部を卒業(専攻は経済政策、恩師はカトカンで有名な加藤寛教授)。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入社し、人事企画部門他を経験。その後、米国ケミカル銀行(現JPモルガン・チェース銀行)の日本支店の副社長として銀行と証券人事部門を統括。米国マイクロソフト社の日本法人であるマイクロソフト株式会社の人事部門と総務部門の統括責任者を経て、PMPを創業。外国企業と日本企業双方に、グローバルな視点から人事労務のコンサルティング活動を行っている。